2015年1月24日土曜日

クロスチェック:イチョウ落葉・埼玉県(2014年)高槻・市民放射能測定室

本日は、クロスチェックを行いました環境資材の測定結果についてです。
検体名は、「イチョウ落葉」
採取地は、「埼玉県」

関西(西日本)測定所ネットワーク内でクロスチェックをしてみませんかと、
高槻・市民放射能測定所様より呼びかけがあり、当方でクロスチェックをさせて頂けることとなりました。



クロスチェック元
「高槻・市民放射能測定所」様
測定器:iFKR-ZIP
測定日:2014年12月16日
測定時間:36000秒
重量:160.0g
測定容器:特殊容器(市販のZIP袋)×2
解析精度:3σ以上
セシウム137:6.6±0.6Bq/kg
セシウム134:3.6±0.6Bq/kg

それでは、測定結果です。


(判定方法:スペクトルからのピーク)
セシウム134
605keV:○
796keV:○

セシウム137
662keV:○

カリウム40
1461keV:○

[ウラン系]
鉛214
242keV、295keV、352keV:×

ビスマス214
609keV:○
1120keV:×

[トリウム系]
鉛212
239keV:×

アクチニウム228
338keV:×
911keV、965keV:×

タリウム208
583keV:△
861keV:×

ベリリウム7
478keV:○

この度の測定結果では

天然核種
「カリウム40」
「ベリリウム7」

人工核種
「セシウム134」
「セシウム137」

の検出と判断いたします。
セシウム137については、662keVにピークが確認できます。
セシウム134については、605keV、796keV共にはピークが確認できます。

(まとめ)
クロスチェックとは言いましても高槻さんと当方は測定に必要な量が違いますので
測定されたそのものをクロスチェックは出来ておりません。
ですので、高槻さんで測定されたイチョウはそのままの形で残しております。
一緒にお送りいただいた箱の中にあった、元のイチョウを別途1L容器に詰めての測定となっております。
ですので、採取された時期、場所は同じですが測定されたものとは違いますので
その辺りご了承ください。

セシウム137とセシウム134の比が、平成26年12月現在では1:0.311ですので
理論値とは少しズレている感じですが、±の範囲を考えますと概ね原発事故由来で間違いないのかなと推測します。
また、他にベリリウム7という天然核種も検出されております。

商品名:イチョウ落葉
産地:埼玉県
製造者:NO DATA
製造工場:NO DATA
輸入者:NO DATA
生産年月:2014年12月
入手年月:2014年12月
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:162.7
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ
セシウム137:3.78±2.52Bq/kg
セシウム134:2.45±2.37Bq/kg
カリウム40:642±155Bq/kg

※2014年12月23日の測定結果です。

続けてもっと細かくして再度詰めなおし再測定しました。

その結果です。
測定時間:43200秒
重量:228.2
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ
セシウム137:5.60±2.45Bq/kg
セシウム134:2.97±1.99Bq/kg
カリウム40:607±142Bq/kg

※2015年1月7日の測定結果です。
再測定では、はさみで小さく切ってからの測定・・・と考えていたのですが
はさみで切っている途中で挫折してしまいました。
ですので、今回は手もみでちぎって細かくしてから容器に詰めこんでおります。容量としては
162.7g→228.2g
と当初より約1.4倍の充填量となっております。
なお、今回充填した落葉は前回測定した落葉とは違います。
ダンボール内の別の落葉となります。
同じような値は出ないと思われますので、その辺りご了承頂ければと思います。

セシウム137とセシウム134の比が、平成27年1月現在では1:0.302ですので
理論値とは少しズレている感じですが、±の範囲を考えますと概ね原発事故由来で間違いないのかなと推測します。
また、他にベリリウム7という天然核種も検出されております。
当初の結果と比べてみますと、セシウム137及びセシウム134共に少し高めになっております。
カリウム40については概ね同じぐらいの値となっていると言えると思われます。

[クロスチェックの結果分かること]
1.同じものを測定したわけではないので、数値にバラつきがあってもおかしいわけではない
2.当方も、高槻・市民放射能測定所も±の範囲で考えれば、福島第一原子力発電所の事故由来の放射性セシウムの検出である
3.イチョウ落葉も地面から上の方や下の方によって数値が違うのは仕方がない
4.落ちる前の葉を木の外側のみとか内側のみとかで区別して採取可能であればいろいろと比較可能

以上、クロスチェックの報告でした。

※放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。
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