2014年4月15日火曜日

宮城県内測定室見学レポート(小さき花 市民の放射能測定室・みんなの放射線測定室「てとてと」・角田市民放射能測定室)

宮城県内にある
「小さき花 市民の放射能測定室」
http://ameblo.jp/foreston39/

「みんなの放射線測定室「てとてと」」
http://sokuteimiyagi.blog.fc2.com/

「角田市民放射能測定室」
http://sokuteikakuda.web.fc2.com/

をご縁があって視察・見学をさせて頂けることとなりました。
人生初の宮城県です。
桜の満開な時期で観光客が多いかもしれませんが、角田市民放射能測定室の池田さんにお話をさせて頂いたところ、
快諾を頂けましたのでお伺いさせていただきました。


旅行日程
2014年4月11日(金曜日)~2014年4月13日(日曜日)

旅行手段
行き
JR(福山)→夜行バス(新宿)→JR(大宮)→新幹線(仙台)

帰り
(槻木駅)JR(仙台)→新幹線(東京[乗継]福山)→JR


まずはJRで福山駅に行き、そこから夜行バスで新宿へ出発なのですが・・・
予定では、21:25発・6:30着

バスが約1時間毎に休憩が入り少し止まるのは仕方のないことだとしても、
そのたびにバス車内のトイレがギッコンバッタンされるのはきついです。眠れません。
結局ほとんど眠れず、首も痛いしいきなり満身創痍になった状態で新宿駅前に到着です。




新宿駅からJRに乗り大宮へ
まずは朝ごはんを調達です。






大宮駅からは新幹線に乗って仙台に。
ひとまず寝付くこともできました。





仙台駅です。
待ち合わせのステンドグラス前に向かいます。




角田市民放射能測定室の池田さんと無事に合流しました。
写真は仙台駅周辺です。
何やら工事されております。




まずは「小さき花 市民の放射能測定室」
通称「小さき花SSS」へ向かいます。
途中から山道に入り、大きなダンプカーも多数見かけました。
池田さん曰く、削岩工事をしているとのこと。
ダンプカーが通るたびにものすごい砂埃が舞い上がります。
1000Bq/kg越えオーダーの砂埃です。工事現場の人はどうしているのだろうか。
考えるだけで頭が少しおかしくなりそうです。



そして無事に到着しました。
「小さき花 SSS」






ペイントされたCSK-3iも発見しました。
行先は決まったそうで、現在待機中とのこと。



代表の石森さんです。
所有機械は
FNF-401(応用光研)を1台
CSK-3i(非電化工房)を4台

現在、小さき花SSSでの稼働中測定器は「FNF-401」と「CSK-3i」がそれぞれ1台づつ。
測定室立ち上げの経緯や、その後のことなど普段は聞くことのできないお話をたくさんお伺いさせていただきました。




もう一台のCSK-3iです。
なお、CSK-3iの残り2台は他の測定所に現在貸し出しているとのことです。





FNF-401です。
独自の計算方法を持ち、土壌の測定では素晴らしい性能を発揮する機器です。






ただ、なぜかパソコンの設定も少しお手伝いさせて頂きまして・・・
4台あったパソコンを使いやすく設定させて頂きました。




代表の石森さんと。
ただ、宮城県はどこもそうなのですが風がとても強いです。
石森さんと池田さん曰く、「今日は普通ぐらい」
ですが、周りの土は汚染が1000Bq/kgを下らないものですのでどうしても気になってしまいます。
ですがこういう環境でなければ分からないことなどありますので、測定されていることについて本当に頭が上がりません。




お昼は「cafe食堂BAOBAB」にて。









お昼の後は、急いで「みんなの放射線測定室「てとてと」」へ向かいます。
15時までに到着できるかどうか微妙なところでしたが、間に合いました。








なお、着いて中に入りますと・・・
なぜか見知った顏の方が・・・東林間放射能測定室の高岡さんがいました!
「東林間放射能測定室」
http://sokuteishitsu.blogspot.jp/




こちらの右側は、「みんなの放射線測定室「てとてと」」の代表者であります北村さんです。



奥の赤い帽子の方は、高岡さんと一緒に来られておりましたツイッター名で「ケロ爺」さんとのこと。
ちょうどツイキャスをされておりました。
そのツイキャスの様子はこちらになります。


その1
http://twitcasting.tv/kero_jiji/movie/54429414
その2
http://twitcasting.tv/kero_jiji/movie/54436462
その3
http://twitcasting.tv/kero_jiji/movie/54444330




この機械がNaIシンチレーション式では一番性能が良いと言われている「EMF-211」です。
温度補償の仕方から、ソフトウェアの計算方法まで他の追随を許さない程の力を入れております測定器です。




こちらがお馴染みのAT-1320Aです。
持参したアメリシウム241線源を測定してみたところ、やはりエネルギーのズレが一番少ないのがAT1320でした。
非電化のCSK-3i
応用光研のFNF-401
EMFジャパンのEMF-211
どれも残念ながら、アメリシウム241のエネルギー位置がズレました。(59keV)
結果から、AT1320機は結晶が2.5インチと少し小さいながらも入門機としてはとても優秀で、
エネルギー分解による判別は他の追随を許さない領域に達しておりました。
ちなみに
CSK-3iは「←」ズレ
FNF-401は「→」ズレ
EMF-211は「→」ズレ
でした。



左から、石森さん、高岡さん、池田さん



こちらは、土壌測定用に特化したAT1215機とのこと。




集合写真を撮って頂きました。
左から
ケロ爺さん
池田さん(角田市民放射能測定室)
北村さん(みんなの放射線測定室「てとてと」)
三田さん(みんなの放射線測定室「てとてと」)
高岡さん(東林間放射能測定室)
杉原(おのみち -測定依頼所-)
石森さん(小さき花 市民の放射能測定室)



場所が変わりまして、次は角田市民放射能測定室に向かいます。
向かっている途中ですが、桜祭りで人が多い。
ですが、マスクをしている方はほとんどいません。
ある親子では、親がマスクして子供がマスクしておりません。
たぶん花粉症対策とのことではないかなと池田さん談ですが、汚染地帯で生きていくのであれば子供にもさせるべきなのでは?
とも感じましたが、もうこれが日常ですよとの話。
桜は綺麗なのですが・・・寂しく悲しい気持ちにもなりました。

途中、阿武隈川の脇にありました、2011年に刈り取った草を袋に詰めたまま放置されている場所がありました。
高岡さんの持参されておりましたホットスポットファインダーをお借りして、自身では初ホットスポットファインダーでの測定をしてみました。
結果は特段周辺の汚染と変わらずです。
今まで測定していなかったので、分かっていなかったが測定してみると分かることも多いですね。
必要以上に怖がっていましたとの池田さん談。
つくしが大量に生えていましたので、つくしを測定してみたい気持ちも出てきましたが、次の機会とします。
写真は、角田市民放射能測定室の横にある窯です。
震災前に完成し10年は使っていた年季のある窯です。
ですが、原発事故で汚染されてしまったため現在は動いていないとの話です。



角田市民放射能測定室です。





事故を起こしたGE製マークⅠ型の原子炉ですね。
購入させて頂きました!
土は汚染されていない土で。
焼き入れはガス窯でされているとのこと。
安心して持ち運べます。イベント等で展示したいと思いますので、ぜひご興味があれば見てやってください!



晩は、池田さん宅で夕食会です。
ありがとうございます!!
ビールに日本酒にと飲めるだけ飲んで酔っ払ってしまいました。
なお、高岡さんがあまりにもの眠気に負けて後ろに倒れてストーブに頭をぶつけてしまったのは秘密。
心配しましたが、翌日何事もなく大丈夫だったようでした。


翌日の13日朝です。
突然出てきた例のモンスターサンプルの測定会
私が持参したPA-1000は振り切れてしまってます。(9.999μSv/hオーバー)



高岡さんとケロ爺さんは、車の修理をするために日産目指してお別れです。



わんちゃん!
元気にお外を走り回っていますが、心配であったりします。



池田さんと。
2日間お世話になりました!
ありがとうございました。


帰りは、槻木駅でお別れ。
花見のお客が多かったです。もちろん、みなさんマスクなしの日常です。
原発事故はまるで「なかった」かのようです。
角田市民放射能測定室は、1Fから75kmのところにあります。
原発事故当時、アメリカ軍の強制退避となった80km圏内です。
原発事故から3年たって、津波の被害を受けなかった地域では、以前の日常が戻っているかのようです。
ですが、すぐそばの土を測定すると、1000Bq/kgオーバーは普通だとのことです。
宮城県は風もすごく、常に土ぼこりが舞い上がっているような感じでした。
現在は、顕著な健康被害は出ていないようですが、今後どうなっていくのかまではわかりません。
また、池田さん自身も原発事故以降、土のストロンチウム測定、尿測定、飲料水測定を外部に委託したりしながら行ってきた経緯があります。

そこからわかったことは、
水道水は、宮城県が日本で一番汚染されていることは間違いないようです。
今現在でも水道水からセシウム137が検出されております。
汚染とはいっても0.01Bq/kg程度なので普通に測定した程度では見えません。
また、宮城県内でも阿武隈川を水源とした水道水が一番の汚染ではないかと。
理由としては、阿武隈川は福島県の山の方から流れてきている川だからと。
畑の作物から幸いにも検出されるほどの物が取れていないので、食べ物による体内被曝は少ないのかもしれない。
ですが、強風による土ぼこり等の舞い上がりの問題等、それだけでは判断できないことがまだまだいっぱいありますし、
なによりもチェルノブイリと比べることのできない部分がたくさんあります。

チェルノブイリの時、土壌に限って言えば
セシウムとストロンチウムの比が約1:1だったが、
今回は概ね1000:1と、ストロンチウムが圧倒的に検出されていない。(一部例外有)
なので、線量だけで考えた場合、チェルノブイリと同じ症状が出ない可能性が高い。
しかし、全く違う症状が出る可能性が逆に高いことも考えられる。
分かっていない事が多く、これから分かることばかりであると思われます。
今後もずっと汚染地域に住んでいくことを決めたのであれば、
どうしたらよいのか後悔しないようにしてくださいとお伝えし帰路につきました。





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