2014年2月11日火曜日

ニャンとも清潔トイレ・針葉樹チップ・ドイツ(住宅用木材:トウヒ)(2013年)花王株式会社

本日も、ご依頼のありました堆肥扱いの測定結果についてです。
測定品名は、「ニャンとも清潔トイレ・針葉樹チップ」
産地は、「ドイツ(住宅用木材:トウヒ)」
製造者及び販売者は、「花王株式会社」

おうちの中で飼っている猫用のトイレに使用しているとのことです。
また、小さい子供も居て、このチップのくずが家じゅうに散らばっているようで、口に入ってしまうかもと懸念されておられました。
ですので、今回のご依頼は堆肥用としてお受けいたしました。


それでは、測定結果です。

測定結果及びスペクトルから判断した結果、
セシウム134は不検出ですが、137を検出と判断しました。

(判定方法)
600keV付近にピークは確認できますが、796keV、802keVにはピークが確認できません。
662keVには、ピークが確認できます。
この度の測定結果では・・・


天然核種
「カリウム40」
「鉛214」(ウラン系)
「ビスマス214」(ウラン系)

人工核種
「セシウム137」

の検出と判断します。
人工核種としては、セシウム137のみの検出でセシウム134は検出されておりません。
したがって、福島第一原子力発電所の事故によるものではなく、
事故以前の大気圏内核実験等の影響による汚染であると思われます。
なお、検出されたと言いましても、「2.33±0.821Bq/kg」で微量であることと、
直接食べるわけではありませんので内部被爆を気にされるようなことはないかなと思われます。

今回の結果から申し上げますと
「セシウム137:2.33±0.821Bq/kg」
となっております。
日本の土壌の汚染ですが、大気圏内核実験等により
どの土壌からも概ね5~10Bq/kgの汚染は有るようです。
したがって、外遊びをする年齢でありましたら、今回の猫トイレのチップの粉じんによる
吸い込みで被爆することと、外遊びで砂埃を吸い込み被爆すること。
両方のリスク的なことを考えたら、そうたいした違いはないものと思われます。

「放射線被ばくに閾値はない」という考え方から見ますと、
少しでも内部被爆でも外部被爆でも被爆量を減らすに越したことはありませんが、
「セシウム137:2.33±0.821Bq/kg」という値は、微々たるものであると考えられること。
外の土を吸い込むことを考えた場合の方がリスクは高くなるかもしれないこと。
また、これは地球上のどの木材にも言えることですが、大気圏内核実験、
チェルノブイリ原発事故に加えて今回の福島第一原子力発電所の事故により、
セシウムの検出されない木材はほとんどないといっても過言ではない状況となっております。
知り合いに、セシウムの検出されない木材を探しておられる方がいますが、ほとんど見つからないそうです。

そう考えますと、今回の「セシウム137:2.33±0.821Bq/kg」という値の木質ペレットの汚染はそこまで高くはないことと、
セシウムが検出されない物を探したいという形であれば現実的には難しいのではと考えられます。
したがって、しっかりと「室内の掃除をする」と割り切って使っても良いのかなと考えられます。


商品名:ニャンとも清潔トイレ・針葉樹チップ
産地:ドイツ(住宅用木材:トウヒ)
製造者:花王株式会社
製造工場:花王株式会社
販売者:花王株式会社
生産年月:2013年
入手年月:2014年1月
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:U0313233
測定時間:43200秒
重量:736.1g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ
セシウム137:2.33±0.821Bq/kg
セシウム134:<0.4Bq/kg
カリウム40:8.18±6.14Bq/kg


※2014年1月11日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。


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