2013年11月10日日曜日

緑茶・静岡県(2013年)自家産

本日も、ご依頼のありました食品の測定結果についてです。
食品名は、「緑茶」
産地は、「静岡県」
製造者及び販売者は、「自家産」

ご依頼者の知人の方が、毎年栽培されているとのことです。
福島第一原子力発電所の事故以降、毎年苦労されているとの話を伺います。
子どもに飲ませてもよいのかどうか、いつも悩むとのことでのご依頼でした。


それでは、測定結果です。

測定結果及びスペクトルから判断した結果、
セシウム134及び137共に検出と判断しました。


 (判定方法)
605keV、796keV、802keVにしっかりとピークが確認できます。
662keVにも、ピークが確認できます。

この度の測定結果では・・・

天然核種
「カリウム40」

人工核種
「セシウム137」
「セシウム134」


の検出と判断します。
不安に思われていた通り、セシウムについては共に検出となりました。

(1検体目の結果)
比率については、現在(2013年10月)では「セシウム137:セシウム134=1:0.446」です。
結果から、
10.8Bq/kg×0.446=4.81Bq/kgがセシウム134の理論値です。
今回のセシウム134の値は、5.40Bq/kgと少し高めに検出されておりますが、
おおむね近い比率となっており、福島第一原子力発電所の事故によるものと判断して問題はないものと考えられます。
なお、お預かりしたお茶で、もう1回分測定可能な量がありましたので、
もう一つの容器に詰めて測定しております。


(2検体目の結果)
1検体目の静岡茶と同じぐらいの汚染で検出されております。
比率については、理論値の「セシウム137:セシウム134=1:0.446」にぴったりと落ちます。
12.7Bq/kg×0.446=5.6642Bq/kg
ですので、5.64±1.87Bq/kgとほぼ合致します。
福島第一原子力発電所の事故によるものと疑いのない結果となっております。

なお、飲用の際、茶葉を10g使用し、200ccのお湯で淹れる場合、セシウムの移行係数は約6%程度と伺っております。

したがって今回の場合、セシウム合算で約17Bq/kgですので、

約17Bq/kg×10/1000×1000/200×6%=約0.051Bq/kg
のお茶が出来る見込みです。

200cc中には約0.0102Bq存在するとなります。
過去50年間のセシウム137の一日の平均摂取量は0.19Bq/kgでしたので、
このお茶を、一日19杯、つまり一食6杯程度飲んだら超える計算ですね。
どこまでを許容されるかは、各個人の判断になります。




商品名:緑茶
産地:静岡県
製造者:自家産
製造工場:自家産
販売者(輸入者):自家産
生産年月:2013年
入手年月:2013年10月5日
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒

(1検体目)
重量:601.1g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ
セシウム137:10.8±3.02Bq/kg
セシウム134:5.40±1.82Bq/kg
カリウム40:494±108Bq/kg

(2検体目)
重量:602.5g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ
セシウム137:12.7±3.40Bq/kg
セシウム134:5.64±1.87Bq/kg
カリウム40:484±106Bq/kg



※今年の10月15日及び16日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。





 

0 件のコメント:

コメントを投稿