2013年8月22日木曜日

『測定者の学習会』と『ぶっちゃけどうなの放射能』参加レポート

本日は、昨日のブログでお伝えしましたとおり、

『測定者の学習会』と
『ぶっちゃけどうなの放射能』
の2本立てでお送りしたいと思います。


あくまで簡易的なメモですので、記載に不十分さがあります。
文責は当方にありますので、先生には絶対に質問為さらないでください。
よろしくお願いします^_^

『測定者の学習会』
講師:東京大学総合文化研究科
広域科学専攻 環境分析化学研究室 小豆川助教
国分寺カフェスロー
平成25年8月18日13:30~

最初に断っておきます。
全て箇条書きです。はい。苦情はコメントにでもお願いしますね。


以下学習会の内容抜粋
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大学を出た後に、職を得るためにとびこんでみた
日本でも同じことをしている人は少ない
放射線を測ったりした
原発近くまで出かけて測ったりした
もっと効率よく測ることはできないだろうか
原発事故以後、いろんなものを測るようになった

○γ線のお話
測定者向けの話
放射線をちゃんと測らないとだめですよとの話
大事なこと
健康に関係するから
体温の例→きちんと測ろうね
あるお店→話をした→4カ月かかった
→え?だめなの?→なぜだめなのか分かっていない
ダメだと思ったんだけど、議員さんが良いと言っていたから
1.46MeVにあるK40のコンプトン→1.2MeVからはじまる
コンプトンの説明
崩壊形式
高エネルギーほど、検出効率が下がる
全てのピークにはコンプトンがある
605keVのみからCs134をだすのは難しいので、662keVを測定して、コンプトン分を引く(例)
落ちていたので拾ってきた謎の物体
綺麗に測るためには、検出器の特性を知ること
NaI→高エネルギーは素通りしやすい
測定物との距離
測定時間
分解能は仕様により違ってくる(電圧とか)
綺麗に測れているかどうかの確認
→Geで測定
→Cs134のsumの補正
→Cs137を厳密に測定して、比から算出(天然核種の寄与を排除する必要はある)
K40とCs134やCs137との相関はない(土壌)
比がおかしい場合
→Cs134が違うのかCs137が違うのか、両方違うのか
こういう情報を出すのにはどうかと思う
体積をもった標準線源→作ろうとした→値が合わない測定が多い
サンプルでチェックすることで、正しい値がでると考えている
容器のどこまで入れるかだけでも、検出効率は変わる
他の場所で測定した時、値が違った場合、どちらが正しい値なのか→信用問題になるので大事なところ
水による遮蔽はかなりあるので、水分が多いものは注意
受け取った人は、出てきているのか出てきていないのかが気になるところ
正しい値は?
水分の多いものは、できるだけ水分をとって測定したほうが正しい値
Geだと、限りなく正しい値は出る
NaIだと、難しい
Cs134、Cs137、K40等の後方散乱の位置を知っておくと判別しやすい
応用光研の機械
→土壌を測定しているが、
EMF211
検出限界
あるかないかの判断
川底の上の方より、下の方にある→粘土層でピタッと止まっている


○β線・ストロンチウムのお話
ストロンチウムの測定は、ストロンチウムだけを抽出して測定
→液体シンチレーション式カウンターで測定
Sr90を扱っていい管理区域と扱ってはいけない区域がある
イオン交換法→お金はかかるが間違いはない
分析目標レベル0.5Bq/kgぐらい
分離法
スカンベンジングでSr90を精製、ミルキング
横浜でSr90を検出の記事(朝日新聞)
固相抽出法
→酸をかける→溶液側に出てくる→ストロンチウムだけを捕まえる→残っているのはストロンチウムだけなので、GM管にもっていってはかる
同位体研究所と文科省(公定法)とで比べると、値が違いすぎる
→どちらが正しいのか知る必要がある
イオン交換樹脂によるCsとSrの分離
それでも心配なので、独自に試した
酸で溶液側に移して、イオン交換でSrのみにして、測定した
ここまでで2週間かかった
横浜市のマンションの屋上
SrとCsの比
Cs:Sr=約1000:1
たまに高いところもあって、Cs:Sr=約10:1
文科省の見解とおおむね一致
海水の場合は違う
Cs:Sr=約1:1
固相抽出法と公定法があるが、固相抽出法はSrを過大評価している可能性あり(天然核種による)
日本の降雨には約1Bq/Lぐらいのトリチウムがある
2500Bq/Lのトリチウムが入っている袋にGM管をあてる→反応しない→袋で止まっている
トリチウム(H3)の除去方法は基本的にない
ほとんど水なので、水と水を分けることはできない。
もし分けるなら重さ→蒸気圧の違いを利用して分ける


○α線のお話
超ウラン元素
92番目ウラン、93番目ネプツニウム、94番目プルトニウム
半減期が長いので、なかなか放射線を出してくれない
α線か質量分析法で測る
質量分析→質量分析計(ICP-MS)、加速器分析法(AMS)
α線→線源を作ってアルファスペクトロメトリ
105万秒ぐらいやらないと出てこないとか
Cs137:Sr90:Pu241=約1,000,000:1,000:1
I129の量で、当時あったI131の量を想定
加速器質量分析法で、Pu240/Pu239の比から福島原子炉由来の寄与を求めた


○空間線量のお話
空間線量率を高空間分解能で測定
水路におけるCsの濃縮がある
濃縮により数万Bqもあるようなところで遊んでいると気をつけていても全く意味のないことになるのでは
濃縮の場所
公園を測る→散らばりが見える→砂場は少ない・木が多いとこ多い→削れてるとこや吹き溜まりにたまりやすい
除染の効果の検証
時間とともに測っていくことが大事かな
都内小学校での測定
雨水をためている場所がちょっと高かったかな
中庭→2か所高いところがあった→1か所セシウム有、もう1か所天然核種(石からきている)K40の影響


○まとめ
長く付き合わなければいけない
より正確な値を出すための工夫を
一般の方には継続して関心を


○Q&A
ストロンチウムは原子炉の燃料の中に大量にある
→今回それがほとんど出てこなかった→とてもラッキーだった
ストロンチウムについては、放出量の関係と測定する大変さもあり、市民測定でそこまでする必要があるかどうか疑問
気にされているということもよくわかる
Cs:Srの海水中の濃度はほぼ1:1だが、貝類とか魚とか、一概に一緒ではない
サンプルを自由にとれない
測定事実→魚は違うかもしれない

ばらつきはこれくらいあるという結果はあるが・・・
セシウムがなければ、ストロンチウム・プルトニウムもないだろうという考え方はあってもよいし、それでも嫌だと考える人はいる
魚の場合、野菜の場合
比率の差
Cs134:cs137
1:1 と 1:1.05
の違い
なぜ2週間待つの?
ストロンチウムの精製
酸でぐつぐつと洗う→95%のカルシウムはなくなる
精製したら、Sr90しかなくなる
2週間待つと大体Sr90とY90が平衡になる→Y90のβ線を測定する
牛乳のSrについて→先生の方では測定をしていない。Sr90-溶媒抽出法を用いている測定は主に牛乳をやっている。そちらでデータを持っているはず
魚は、イワシだったらこう、イカだったらこうと説明したいけど、個体差がありすぎて説明できない。
魚は寿命も短い


○お願いごと
正確な値を出すことが大事
→めちゃくちゃな測定はやめましょう
NaIのばらつきは存在する→測定器によって値が全く違うこともある
おかしい値が出るなら、業者を呼んだり詳しい人を呼んで直してもらう必要性もある
長く測っても統計上はあまり変わらない

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箇条書きですが、これは分かる人にしか分かりませんね・・・すみません!!
でも今回のブログはこれでいいんです。
ですので、今回の記事に限らずご質問は随時受け付けております。^^。
















続いて、
『ぶっちゃけどうなの放射能』への出演について

ご依頼いただけた時・・・夢が一つ叶いました!
:*.;".*・;・^;・:\(*^▽^*)/:・;^・;・*.";.*:
いいやっほぉぉぉう!!

というのは、今年2月に立ち上げた当初は、メディアに極力出さないスタンスでした。
しかし、測定を続けるに当たり、認知度が高くなれば産地偽装も防げる可能性があり、
最近では積極的にメディア展開をと考えていたりします。
ですが、情報提供をと、頑張っても取材が来ないんですね。
西日本ですし、広島県ですし、地元はまるで興味がなさそうな感じですもんねー。


どうしたことかと・・・取材があればなんでもお話しますよ。
ネタを提供できる自信はあります。
そういう意味でも、こういったネットメディアに出演できることはとても喜ばしいことなのです。

「ぶっちゃけどうなの放射能~番外編:ちだいさんが聞く色々なこと~」


これはご覧になって頂ければと思います。
生測定員が出てますよ!!!(だれも興味なさそうです)

石丸さんとちだいさんの存在感はとてつもないですけど・・・

私は
USTREAMであれば
ぶっちゃけどうなの放射能~番外編:ちだいさんが聞く色々なこと~ 1/2 (74:15)
http://www.ustream.tv/recorded/37468297
の49分~1時間5分頃まで


TwitCastingであれば、
録画ライブ ぶっちゃけどうなの放射能 #17732981
http://ja.twitcasting.tv/ia__ai/movie/17732981
の51分40秒~1時間8分頃まで


出演しております。
興味ある方は、ぜひご覧になっていただければと思います。
生ちだいさんもいたよ!

お話したいことはまだまだたくさんありましたが、
静岡県のこけい茶(固形茶)等、それはまたの機会ということで・・・

アーカイブ一覧

USTREAM
http://www.ustream.tv/recorded/37468297
http://www.ustream.tv/recorded/37470255

TwitCasting
http://ja.twitcasting.tv/ia__ai/movie/17732981
http://ja.twitcasting.tv/ia__ai/movie/17741904
http://ja.twitcasting.tv/ia__ai/movie/17749099


小さき花 市民の放射能測定室 石森さんブログ http://ameblo.jp/foreston39/
山田真先生(小児科医) http://ja.wikipedia.org/wiki/山田真
小豆川先生 http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/users/user-10609/
おのみち -測定依頼所- http://onomichi-labo.zapto.org/
おのみち -測定依頼所- ブログ http://onomichi-labo.blogspot.jp/
アイメジャー信州放射能ラボ http://www.imeasure.jp/
NPO法人 那須希望の砦 http://nasu-toride.org/
東林間測定室 http://sokuteishitsu.blogspot.jp/
あるびれお にしとうきょう放射能測定所 http://west-tokyo-albireo.com/
市民測定所・うらわ http://www.sokutei-urawa.net/
森の測定室・滑川 http://www4.plala.or.jp/linkle/
厚木市民測定所(ままラボ) http://atsugichild.blog.fc2.com/

今回残念ながら参加できなかったですが、話題に出た測定所。
座間放射能測定室 http://blogs.yahoo.co.jp/zamasokutei



皆様、8月18日(日)はありがとうございました!
とんでもなく濃ーーーーーーーーーーーい内容でした。
心の中に引っかかっていたβ線測定についての疑問も解決いたしました。
次回は9月某日で三田のキャンパスでお会いしましょう!!






2 件のコメント:

  1. 日頃の測定情報などありがとうございます。
    さっそく学習会のブログ記事を読ませて頂きました。
    測定をお願いする側も測定に関する知識はある程度必要と
    私は思うので、この記事はたいへん有難かったです。
    それから...ストロンチウムはSrだと思いまーす。

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    1. 匿名さま

      確かにSrですね。
      直しときます
      勉強会で聞きながら箇条書きしてたもので・・・すみません^^;

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